《資本主義は”お金＞人間（命）”という奴隷のシステム？》（２）

【２０１５年１月作成】

では、どうやったら、お金から自由になれるのか。 お金から自由になるためには、お金持ちにならないといけない。その為に、ビジネスを起こして成功するのだ！という考え方があるが、おそらくこの方向性では、お金からは自由になれないと思う。 何故ならば、お金を稼ぐプロセスで、やっぱり資本主義的な活動や論理、グループに巻き込まれ、そこで成功した場合、結局そのシガラミや思考回路から抜けられないからである。 お金がなくて苦しんでいるのも、お金を必至で追い求めるのも、全ては、この宇宙や地球の中で、いつの間にか誰かが作ったお金、というものに振り回されているという意味では同じ事である。 お金があろうがなかろうが、自分の生き方は変わらない。もしそんな人がいたらスゴイと思う。 ある映画監督は、誰の意向にも配慮せずに自分の描きたい世界を映画で表現し続けているのだが、この人には、是非、映画を作ってほしいという事で、何百人という人達から協賛金が集まるのである。 この人の作る映画が観たいから、又は、世の中に重要だからという事で、一人１万円出す人もいれば、お金持ちは１０００万円出す人もいるらしいが、全体として何百人という人達が、利子や配当などの金銭的見返りを期待せず、協賛する。 また、ある９０歳を越えた写真家は、少ない原稿料だけで、月１０万円で小さなアパートに犬と二人くらしだが、今でも、自分のポリシーは曲げずに、国が嘘つきで間違っていると言い続けている。自分が批判している国にはお世話になりたくないということで、国からの年金の受け取りを拒否しているのである。 資本主義ではなく、志本主義、仕事ではなく志事、お金は主人ではなく、あくまでも道具である。自分もこんな風に生きられたら素晴らしいと思う。 お金よりも人間、お金よりも命、お金よりも地球や宇宙の節理が大切にされる世の中、そんなシステムが良いと思う。 先日、ある本を読んだのだが、この本は、”無通貨村”について書かれた本で、未来の一つのイメージが浮かんだ。 実在するのかモデルの村があるのか、まったくのフィクションなのか、著者の思いなのかよくわからないが、高知の山奥にあって、そこではお金がまったく必要ないらしい。 住まいも、食糧も、その他すべて、村の中ではお金が要らない。みんな、村の運営の為に、自分が出来る仕事・得意な仕事をして、みんなで村の運営に協力している。 ただ、この日本のシステムの中で生活しているので、社会的に必要な税金等は、村としてキッチリと払っている。 元々、お金をたくさん持っている人は、全体のプール金として村に拠出をして、村全体で必要なお金として使われる。個人にお金が必要な場合は、村のプール金から提供される。 村の人々は、お金を貯めるとか、土地を所有するとか、財産を子孫に残すとかいう発想はなく、日々をみんなで協力して生きている。 こんな村があったらスゴイですね。 社会のシステムを変える事は難しいかも知れないけれども、同じ考え方の方々が集まって、一つのコミュニティを作り、そしてそのコミュニティを一つづつ増やしていく、これならば出来るかもしれませんね。